スーツに合わせるファッションアイテムとして一番馴染み深いのが、ネクタイピン。
職業柄、カフスやブートニエールを付けることにためらいや抵抗がある方も、ネクタイピンなら多くの方が付けていると思います。
しかし、実はネクタイピンの種類や付け方をきちんと知っている方は少なくありません。
「ビジネスで使っているネクタイピンは、結婚式でも使って良いのか?」 なんて質問もたまに受けるよね。
色々な種類のネクタイピンがあるけど、どの種類をつけたら良いの??
お洒落なネクタイピンってどんなの??
あなたも、こんな事を思ったことはありませんか?
今回は、そんなネクタイピンの種類や特徴、シーン別の選び方などをご紹介いたします。
普段、何気なく付けているネクタイピンも格好良く魅せるポイントがあります!!
ネクタイピンの種類
タイクリップ(ワニ口式)
皆さんが普段一番良く見かけるタイプのネクタイピンです。バネの力で様々な素材や厚さのネクタイに対応し、扱いやすいのが特徴。長時間使用することでバネの力が落ちることがあります。
クリップ式
バネを使用せず、クリップの力だけでネクタイを留めるタイピン。見た目がシンプルで合わせやすいのが特徴です。
タイタックピン
ネクタイにピンを刺して使用するタイプのネクタイピン。ネクタイに穴を開けて使用する為、ピンがネクタイの生地に引っかかってしまうことがあります。ビジネスシーンではあまり使用しない方が無難です。
タイチェーン
その名の通り、チェーンでネクタイを留めるタイプのネクタイピン。あまり見たことがない方も多いと思いますが、下の画像の通りチェーンが特徴です。
ネクタイをチェーンに通し、金具部分をシャツのボタンに引っかけて取り付けます。正面からはチェーンのみが見えて華やかな印象です。
こちらのタイチェーンも華美な印象の為、ビジネス使いではなく二次会やパーティーといったシーンで活躍するアイテムです。
ラペルピン
スーツのラペル(襟)にある穴(フラワーホール)に付けるアクセサリーで、スティックピンとも呼ばれています。スーツスタイルが、より一層華やかでお洒落な印象になります。
ラペルピンは存在感のあるアイテムですので、ビジネスシーンではシンプルなものを選びましょう。
ビジネス向きのネクタイピン
ビジネスシーンではタイクリップ(ワニ口式)やクリップ式のシンプルなデザインの物を選ぶと、ネクタイやスーツの柄に合わせやすく上品にまとめることができます。
色はシルバーがオススメです。ゴールドでも問題ありませんが、シルバーよりも華美に見えやすいので職種によっては十分に注意が必要です。
あまりデザイン性の高いネクタイピンは、ビジネス向きではありません。シンプルで、上品なデザインのものが良いでしょう。
フォーマル向きのネクタイピン
まず、格式の高い結婚式ではシルバーのシンプルなデザインを選びしょう。
二次会やパーティーシーンでは、色物や柄の入ったネクタイピンや、パールの装飾が付いている華やかなネクタイピンがオススメです。比較的カジュアルな結婚式などでは、自分の好きな小物を身に付けられるので、周りとの差も付けやすいですね。その際は、『全体のバランス』すなわち統一感を大切にし、ネクタイピン以外の小物との相性をよく考えて選ぶことが大切です。
色味や素材などをきちんと統一することで、全体のバランスもぐっと良くなりお洒落感も増しますよ。
あまり見かけることの少なくなったタイチェーンなどもパーティーシーンでは注目度が高く華やかな胸元を演出してくれるでしょう。
葬儀でのネクタイピン
アクセサリー等は葬儀の場に相応しくない為、お葬式に出席する時はネクタイピンを付けないことがマナーです。
ネクタイピンの正しい位置
普段なんとなく着けているネクタイピン。正しく身に付つけれているでしょうか?
ここで、ネクタイピンの正しい位置を下の絵図の順番通りに見ていき確認していきましょう。
あなたもお洒落にランクアップ!!
- 【ネクタイピンの正しい位置】
ジャケットを着用している時は、ネクタイが見えている3/2ぐらいの位置にネクタイピンを付けます。
ワイシャツの第三ボタンから第四ボタンの位置と覚えておくと良いでしょう。
右側からシャツとネクタイを挟み、止めます。 - 【NG!】高い位置に着けるとネクタイピンだけが目立ち、バランスが悪く見えてしまいます。
- 【NG!】ネクタイピンをネクタイだけに付けてはいけません。ネクタイピンの意味がなくなってしまいますよ。
- 【NG!】斜めにズレて付けることは、清潔感や信頼を得られません。
詳しいネクタイピンの付け方はこちら☟
ネクタイピンの呼び名
【日本】
「ネクタイピン」や「タイピン」と呼ばれていますが、どちらも同じ意味合いを持ち、ネクタイを留める物をさしていることが多い。
【海外】
「タイバー」「ネクタイクリップ」と呼ばれており、それぞれ別の種類として認識している。また海外では「ネクタイピン」や「タイピン」は、ピンで突き刺して留めるラペルピン(ラペルピン)のことを指す。
海外 バネ式のタイバー:タイクリップ
海外 スライド式タイバー(クリップ式):タイバー
この記事では、便宜上すべて日本での呼び名『ネクタイピン』とご紹介しています。
ネクタイピンをつける意味
ネクタイピンはお洒落に見せるだけでは無く、ネクタイを固定する役割があります。
かがんだり、前のめりになったりするとネクタイが顔の前で揺れて邪魔になってしまいます。これは印象があまり良くないですね。しっかりとシャツに固定されている方が印象も良く、清潔感があります。また、食事中にネクタイが汚れたり、手洗いの際にネクタイが濡れてしまうことも防ぐことができるのです。
また、ネクタイが衣類と擦れる事で起きる毛羽立ちや色褪せなども、ネクタイピンを付けることによって抑えることができます。
ネクタイピンの選び方 まとめ
- ネクタイピンの種類
主なネクタイピンの種類は『タイクリップ(ワニ口式)』『クリップ式』『タイタックピン』『タイチェーン』『ラペルピン』。 - ビジネス向きのネクタイピン
タイクリップやクリップ式のシンプルなデザインが合わせやすくて見た目も上品である。 - フォーマル向きのネクタイピン
格式の高い結婚式やパティーでは、シルバーのシンプルなネクタイピンを選ぶ。
カジュアルな場では、好きなネクタイピンを選んで良い。その際は、全体の統一感に十分い注意する。 - 葬式でのネクタイピン
ネクタイピンは付けない。 - ネクタイピンの正しい位置
ワイシャツの第三ボタンから第四ボタンの位置にシャツとネクタイを挟み付ける。 - ネクタイピンの呼び名
日本:ネクタイピン・タイピン
海外:タイバー、ネクタイクリップなど、ネクタイピンの種類によって異なる。 - ネクタイピンをつける意味
ネクタイを固定し、ネクタイの汚れや毛羽立ちから防ぐ役割がある。
ネクタイが固定されていると、見た目の印象も良く清潔感がある。
ネクタイピンには厳格なルールはありません。
だからこそ、TPOに合わせてきちんと選び、スーツ、シャツ、ネクタイ、全体のバランスをみてコーディネートすることが大切です。
ネクタイピンは、男性のアクセサリーとしてビジネスシーンでも身に付けることができるアイテムです。
あなたが選んだネクタイピンで、スーツスタイルがより素敵な装いになりますように。