スーツスタイル 特集

ビジネスマンにとってスーツは欠かせないアイテムですが、そのスーツに合わせるコートはどのように選んでいますか?

まだまだ肌寒い日が続く春や秋口に季節感の演出、冬の防寒、1年を通して意外と活躍しているコート。しかし、何を選んだらいいのか分からない人が多いのではないでしょうか。

アパレル関係の仕事ではないかぎり、シーズンに合わせて大体2着ほどのコートしか手元に無い方が多数だと思います。

スーツよりも価格が高いコートは、絶対に失敗したくないアイテムです。そんな悩めるビジネスマンに、このコートを選んでおけば間違いが無く、一目置かれるお洒落なコートを厳選してご紹介致します。

あなたの嗜好に合うよう、様々なジャンルのコートを選びました。

きっとお気に入りのコートが見つかるはずです。

トレンチコートの定番【Burberry バーバリー】

バーバリーは1856年トーマス・バーバリーによって創立されたイギリスを代表するファッションブランドです。

バーバリーチャックや、バーバリーのトレンチコートは、知っている人も多いでしょう。私の学生時代はバーバリーチェックのマフラーが流行しており、多くの学生が通学時に着用していました。

バーバリーは耐久性と防水性が高いギャバジンという素材を開発したことでも有名です。

画像出典・参考:Burberry®公式サイト

ミッドレングス ケンジントンヘリテージトレンチコート
324,500円(税込)

こちらは、定番のバーバリートレンチをモダンにアップデートしたデザインで、ヨークシャーにある自社工場で織り上げたシワになりにくいオーガニックコットン混のビスポークギャバジンを使用しているのが特徴です。

トレンチ好きなら誰もが憧れるバーバリーのトレンチコート。私も夫も憧れがあり、バーバリーで試着したことがあります。

しかし…

夫の身長は172㎝。着痩せして見えるだけで、細いとは言いがたいがっちりむっちりした体型です。

 “トレンチコートに着られている感”といえば伝わるでしょうか。職業柄ある程度の服は綺麗に着こなす夫ですが、トレンチコートは少し難しかったようです。

トレンチコートは細身で身長が比較的高い方の方が素敵に着こなすことができると思います。全ての人が上手に着こなせるアイテムでは無いことも、バーバリーのトレンチコートの強みでありさらにコートを魅力的にさせているのですね。

キレイめなファッションを好む方にオススメです。

画像出典:https://sakidori.co/article/142639

ゴム引きコート!?【MACKINTOSH マッキントッシュ】

1823年にチャールズ・マッキントッシュによってイギリスで創立されたブランドです。

マッキントッシュと言えばゴム引きコートやキルティングジャケットで有名ですが、みなさんゴム引きコートはご存じでしょうか?

画像出典:公式オンラインストア (mackintosh-london.com)

ゴム引きコートって何??

マッキントッシュのゴム引きコートは、今でも19世紀初頭にゴム引きコートが誕生した当時の製法のままにつくられています。コットンとコットンの生地の間に天然ゴムを塗り圧着し火にかけて、マッキントッシュクロスとも呼ばれるゴム引き生地が完成。その防水布でコートを縫い、縫い目から雨が侵入しないように、全ての縫い目の裏側に職人が止水テープを手仕事で貼っていき、手間暇をかけて一枚のコートが完成します。

マッキントッシュHP

上記の説明のようにゴム引きコートは、機能面に優れ生地から縫製まで拘りぬいた一品なのです。このコートが何年にも渡り人気なのは、機能的であることはもちろん、シンプルなデザインでどのような装いにも絶妙にマッチしすること。そして、マッキントッシュのゴム引きコートにしか出せない、シャカシャカとごわごわが混ざり合ったような重さを感じる固い着心地さえも魅力的なのです。

画像出典:公式オンラインストア (mackintosh-london.com)

【MACKINTOSH DUNKELD】ステンカラーコート
184,800円

下の写真は、夫の5年越しのマッキントッシュのコートです。良い感じにアタリが出て味が出ています。

女性と比べ男性のファッションは、服の歴史や経年劣化などもその服のもたらす“味わい”として非常に良い意味が有り、それがお洒落だったりします。真新しい服に身を包むより、自ら着込んだ感じがこなれてみえるといったかんじです。

ヴィンテージジーンズ等も、すごく高値が付いていたりしますよね。

このマッキントッシュのゴム引きコートは、スーツスタイルはもちろんですが、カジュアルなコーディネートにもとても相性が良く、品のある雰囲気になります。

普段はバシッとしたかなりガチガチなスーツに身を包んでいる夫ですが、休日は楽なパーカースタイルです。パーカーに合わせてもしっくりきて、なぜかお洒落で上品に見えるから不思議です。

マッキントッシュのゴム引きコートは、通常のクリーニング店ではクリーニングすることは出来ません。商品特性を理解した専用のクリーニング店でしか取り扱いしていないので注意が必要です。

マッキントッシュ公認の専用クリーニング業者では、基本のクリーニングが6,820円(税込)です。その他、テープの剥がれや補色なども行っているので、大切にケアしながら長く着用したいですね。

画像出典:plantan.co.jp

ジャケットにオイル!?【Barbour バブアー】

バブアーは1894年にジョン・バブアーによって設立されたイギリスの老舗アウトドアブランドです。

このオイルジャケットといわれるものは当初、悪天候の中で働く漁師や労働者の為にワックスで生地をコーティングして防水、暴風機能を備えて提供したのが始まりです。

防水に用いるオイルは現在に至るまで様々な物が採用されていました。

それは、環境に悪い物から悪臭を放つものまで……。

しかし、それらの問題をクリアし、最高級のエジプト綿に油脂(オイルとワックスを混ぜたもの)をコーティングし、完全な防水性と通気性を両立したソーンプルーフと呼ばれる素材を使用するようになりました。

画像出典:バブアー Barbour 公式オンラインストア

画像出典:バブアー Barbour 公式オンラインストア

スリムBEDALEワックスJK
53,900円(税込)

古くから伝わるものは、やはり男性の心をくすぐるようでアウトドア愛好家からはもちろん、幅広い年齢層の男性に絶大な支持を得ています。ジャケットはライナー付きなので、3シーズン対応です。

画像出典:https://otokomaeken.com/brand/34307

上の写真の様にイギリス紳士はスーツの上から軽やかに羽織っていますが、実はバブアーのオイルジャケットは高い機能性のために着用には気を付け無ければいけないことがあります。

それは、ジャケットの表面に付いたオイルが周りの人や物に付いてしまう可能性があることです。満員電車や人が多い場所では、ジャケットを脱ぎ裏返しにして持つなどの配慮が必要です。

またオイルの独特な匂いもありますので、保管する際も他の衣類にオイルや匂いが付かない様に気を付けることが大切です。

そして、こちらのオイルジャケットは定期的なメンテナンスを必要とします。

表面に塗られたオイルは時間と共に抜けていってしまうため、再度オイルを足さなければいけません。このオイルを再度足して生地に浸透させるお手入れをリプルーフと呼びます。

リプルーフを行うことで、保温性が高まり低下した機能を取り戻すことができます。失われた艶や光沢もきれいによみがえります。

着れば着るほどに良い味が出る、格好良いバブアーのジャケットは沢山の魅力がありますが、メンテナンスが少々面倒に感じたり、どこへでも気軽に着用したい方にはノンワックスジャケットがおすすめです。

画像出典:バブアー Barbour 公式オンラインストア

Barbourバブアー メンズBEDALEスリム2L
48,400円(税込)

こちらは、ノンワックスタイプのジャケットです。通勤時やプライベートなお出かけにも周りを気にせず着用したいなら、断然こちらがオススメです。デザインの格好良さはオイルジャケットと変わらないので、バブアージャケットを存分に楽しむことができますよ。

また、バブアーは着用する年齢によっても雰囲気が違って見えます。自分の年齢を重ねるごとにまた違ったバブアーの魅力に気づかされるでしょう。

下の写真は、夫が古着屋で購入したバブアーのオイルジャケットです。

このバブアーオイルジャケット、かなり年季が入っていて匂いもあったため、オイル抜きを行いました。オイル抜きを行うことでオイルジャケットの機能は無くなってしまいますが、匂いはほぼ無くなったので、出勤時にも羽織って行けるようになりました。

3シーズン楽しめる万能コート【ASPESI アスペジ】

アルベルト・アスペジ氏によって1969年イタリアで設立されたブランドです。

最初はイタリア・ミラノの郊外でシャツメーカーとしてスタートしました。“最上級な普段着”をキーワードに長い年月を経て、現在ではイタリアンカジュアルウェアの代名詞となっています。

日本のメンズアパレル雑誌に良く掲載されていますので知っている方も多いでしょう。

画像出典:ASPESI(アスペジ)|TOKYOlife

デタッチャブルライナー付きガーメントダイポリナイロン
M65フィールドジャケット
159,500円(税込)

メンズジャケットの定番でもあるM-65をモデルとし、現代風に仕上げたこのジャケットはアスペジの代名詞ともなっています。

計算されたベストな着丈はスーツにもバランス良く上品に合わせられ、使える万能ジャケットとして人気があります。

生地には撥水加工が施されており、品のある光沢感が素敵なジャケット。こちらのジャケットは、ライナー付きで3シーズン対応できることも大きなポイントです。真夏を除く3シーズン活躍する他、ライナーを取り外して別のアウターとレイヤリングも可能。

そして、なんと!!

ライナーには機能素材の“Thermore”(サーモア)を使用しているのです。

Thermore(サーモア)とは、イタリアのミラノで創業した中綿素材メーカーが開発した素材。中綿の繊維が空気を閉じ込めることで保温力が高まり、その空気を一定に保つ特殊な構造をしています。

ダウンのような高い保温性を保つ高機能さと、ダウンよりも手に取りやすい価格帯であり、ケアも簡単。現在ではSDGsの観点からも多くのブランドや企業から支持されています。

Thermore(サーモア)のライナーを使用することで、冬は暖かいのに非常に軽量でスーツの上からでも着膨れすることなく、スタイリッシュに着用することができるのです。

画像出典:TOYODA TRADING ONLINE STORE

画像出典:TOYODA TRADING ONLINE STORE

ASPESI(アスペジ)メンズコート
151,800円(税込)

ライナー付きで3シーズン対応、オンでもオフでもマルチに活躍するシンプルで使いやすいコートです。

ASPESIのコートは、身長や体型に関係なく自分のサイズに合ったものを着用すれば誰でも簡単に綺麗に着こなすことができるところが本当にすごい!!

まずは、好みのデザインを着用して見て下さい。自分が思っているよりも、ワンランク上の自分に出会えますよ。

王室御用達【Aquascutumアクアスキュータム

Aquascutnu(アクアスキュータム)は1851年ジョン・エマリーによって設立されたイギリス発祥の高級ファッションブランドです。

トレンチコートといえば、多くの人がバーバリーを想い浮かべると思いますが、アクアスキュータムはトレンチコートの原点と呼ばれており、世界で初めて防水のウール生地を発明したことでも有名です。

画像出典:KINGSWAY トレンチコート(MADE IN U.K.) (aquascutum.jp)

画像出典:KINGSWAY トレンチコート(MADE IN U.K.) (aquascutum.jp)

ブランド名はラテン語で「水」を表す「Aqua」と「盾」を表す「Scutum」の二語を合わせた造語で「防水」を意味しています。

英国軍の戦闘服として生産されていたアクアスキュータムの防水コートですが、防水性や保温性に優れたコートの評判は王室にも届き、王室でも愛用されるようになりました。

画像出典:KINGSWAY トレンチコート(MADE IN U.K.) (aquascutum.jp)

KINGSWAY トレンチコート(MADE IN U.K.)
220,000円(税込)

こちらは90年経った現在も愛し続けられているアクアスキュータムの顔、トレンチコートです。

表素材は厳選されたGIZA(ギザ)綿100%を高密度に織り上げた、オリジナルギャバジンAQUA5を使用しています。この素材はエジプト綿の品種で希少性が高く、世界三大コットンとして知られ、目が非常に細かく光沢感があることが特徴です。

冒頭でご紹介したバーバリーのトレンチコートの特徴を比べると、アクアスキュータムのトレンチコートはスタイリッシュでスタンダードなデザインといえるでしょう。

一方でバーバリーのトレンチコートは、いくつかのラインを展開し着る人のシーンに合わせて対応できる幅の広さが特徴です。

そしてどちらのトレンチコートも、最大の強みは羽織るだけで様になることです。一見難しそうに見えるトレンチコートの着こなしですが、スーツの上やタートルニットの上から着用し、ベルトを結ぶだけで洗練されたお洒落な雰囲気が出ます。

トレンチコートもライナーが付いていますので、季節によって着用可能です。春は春らしく、明るくて希望に満ちた旬の装いになりますし、秋は情緒ある雰囲気を醸し出します。

トレンチコートを選ぶならバーバリーとアクアスキュータム、どちらのコートもぜひ着用してみてくださいね。

拘りつくした日本ブランド【HAVERSACK ハバーサック】

画像出典: https://www.imn.jp/post

HAVERSACK(ハバ-サック)は2011年にデザイナー乗秀 幸次(のりひで こうじ)氏が設立したファッションブランドです。

まだ歴史が浅いブランドではありますが、デザイナーの乗秀 幸次氏が生み出すコレクションは、イギリスやヨーロッパにおいても高い評価を受けています。

ブラント設立前、乗秀 幸次氏は海外ブランドを日本に紹介する仕事を手掛けていました。

HAVERSACK(ハバ-サック)はヴィンテージとモダンを上手く融合させたアイテムを展開。レトロな雰囲気だけではなく品格のあるスタイルが特徴です。彼にしか出せない世界観がそこにはあります。

画像出典・参考:HAVERSACK(ハバーザック)の「HAVERSACK(ハバーサック) 高密度ウェザークロスコート(ステンカラーコート)」

HAVERSACK(ハバ-サック)高密度 ウェザークロスコート
63,800円(税込)

HAVERSACK(ハバ-サック)の定番モデルでもあるトレンチコート。防水性の高い高密度ウェザークロスを使用しAラインシルエットのクラシカルな雰囲気が特徴です。

下の写真の様に打ち合わせを多く取り、暴風・防水性にも配慮してデザインされているのに、とても軽い着心地です。纏うだけで軽やかで、どこか抜け感のあるクラシックな装いになります。

こちらのコートはライナーが付いておりませんので、春から秋のシーズンに活躍。見事なディテールのHABERSACK(ハバ-サック)のコートは異彩を放ち、着る人をより魅力的に魅せてくれるでしょう。

画像出典・参考:HAVERSACK(ハバーザック)の「HAVERSACK(ハバーサック) 高密度ウェザークロスコート(ステンカラーコート)」

画像出典・参考:HAVERSACK(ハバーザック)の「HAVERSACK(ハバーサック) 高密度ウェザークロスコート(ステンカラーコート)」

まとめ

今回ご紹介したスーツに合うコートを分かりやすく表にまとめました。

 Burberry
バーバリー
MACKINTOSH
マッキントッシュ
Barbour
バブアー
ASPESI
アスペジ
Aquascutum
アクアスキュータム
HAVERSACK
ハバ-サック
価格帯¥324,500
(税込)
¥184,800
(税込)
¥48,400
(税込)~
¥151,800
(税込)
¥220,000
(税込)
¥63,800
(税込)
フォーマル××
ライン定番
トレンチコート
シンプル
クラシック
定番シンプルAライン定番
トレンチコート
トレンチコート
着用イメージ洗練されているスタイリッシュカジュアル
アウトドア
キレイめ
カジュアル
スタイリッシュクラシック
カジュアル
ライナー×
着用季節春・秋・冬春・秋・冬春・秋・冬春・秋・冬春・秋・冬春・秋
似合う体型高身長・細めオールOKオールOKオールOK高身長・細めオールOK

コート選びでは自分らしさが失われないように、あなたの「好き」を大切にしてくださいね。自分の好きなコートで、いつものコーディネートをアップデートさせましょう!!

1年を通し着用するコート、あなたの“好き”と出会えますように。