ビジネスシーンでもお洒落アイテムとして身に付けられるカフスボタン。ビジネスマンの数少ない装飾品とも言えるでしょう。しかし、このカフスボタンのこと、きちんと知っている人は意外と少ないのです…。
今回はそんなカフスボタンについて詳しくご紹介!!
カフスボタンはハードルが高いと思っている方もいると思いますが、誰でも簡単に手が届き変化をつけたい時にぴったりなんです。さぁ、あなたのお気に入りのカフスボタンを見つけてお洒落に気分をあげましょう。
カフスボタンとは?
【カフスボタンとは】
ボタンのかわりに袖口を留めるアクセサリー(飾り、小物)のことをさす。
また、カフスボタンを付ける為には、通常のシャツではカフスボタンを付ける部分がない為、カフスボタンに対応したシャツでないといけません。
【日本と海外での呼び方の違い】
日本では「カフス」や「カフスボタン」と呼ばれる。※海外では通じない
海外では、「カフリンクス」と呼ぶ。英語で袖口を「cuff(カフ)」といい、袖口は2つありますので「cuffs(カフス)」と複数形になる。
そして、その袖口を繋ぐ役目を果たすので「link」する…ということで「カフリンクス」。
この記事では便宜上「カフスボタン」と呼ばせて頂きますね。
シャツの袖口の種類
カフスボタンはシャツの袖口の形状によって付けられない場合もあります。シャツを購入する際はカフスボタンを付けて着用するのか、そうでないのでないのかも考えて、袖口のチェックも忘れずにしましょう。
シングルカフス
【シングルカフス】
おそらく、ビジネスマンが最も着用しているシャツ。袖口はボタンで留める仕様。
このシングルカフスのシャツにはカフスボタンは付けることができない。
ツーボタンカフス
【ツーボタンカフス】
袖口にボタンが2つ付いているシャツ。
2つのボタンで手首をしっかりと留めることが出来るため、手首にぴたりとフィットしたお洒落を楽しむことができる。シングルカフスに比べスタイリッシュな印象。
ツーボタンカフスも、カフスボタンを付けることはできない。
コンバーチブルカフス
【コンバーチブルカフス】
ボタンホールが両方に付いていて、ボタンでもカフスボタンでも袖口を留められる仕様のシャツ。
ダブルカフス
【ダブルカフス】
袖口が折り返されており、ボタンホールがついている。ボタンは付いていないので、カフスボタンで留めるタイプのシャツ。袖が折り返されているため、ボリュームがあり見た目が華やかな為フォーマルな場でも着用される。
ちなみに…
時代と共に変化してきたフォーマルシャツですが、現在はシングルカフス、ダブルカフス共にフォーマルシャツとして着用することに問題ありません。
カフスボタンの種類と付け方
同じように見えるカフスでも、実は様々な種類があります。こちらでは、種類別に付け方もお伝えします。
スウィブル式
【スウィブル式】
現在、流通しているカフスボタンの中で最も一般的なタイプ。
【使用方法】
T字の金具が回転するので袖口の穴に通す時は金具をまっすぐに動かし、最後に金具を元に戻すことで袖口が固定される。
デザインも豊富で、シンプルなものやフォーマルなもの、遊び心があるデザインまで幅広くあります。カフスボタン初心者の方でも簡単に装着できオススメです。
チェーン式
【チェーン式】
二つがチェーンで繋がっているカフスボタン。カフスの歴史の中で最も古い形だが、現在ではあまり見かけることが少なくなってきている。
【使用方法】
両端を袖口の穴に通す。希に、モチーフが大きい場合や着用するシャツによってはチェーンの長さが合わない…なんてこともあるので注意が必要。
周囲と差を付ける為に、あえてチェーン式を選んでみても良いかもしれませんね。
スナップ式
【スナップ式】
スナップスナップボタンで繋がっているタイプのカフスボタン。
二つに分けることができるのが特徴ですが、慣れないと着けづらく感じるでしょう。
【使用方法】
スナップボタンで繋げて、袖口を固定する。
ひも式
【ひも式】
シルクやゴムなどを使用したカフスボタン。
【使用方法】
それぞれを袖口に通すだけで装着できる。ゴム素材のタイプは、伸び縮みするため着脱が比較的簡単で扱いやすい。
ひも式のカフスボタンは、他のカフスボタンに比べ安価に購入でき、ビジネスシーンにおいては袖がパソコンなどに当たってもカチカチと音が鳴らない点も魅力です。ビジネスでは、このカチカチと音が鳴らないというポイントは、結構重要だったりするんです。大人のお洒落で絶対に忘れてはいけないのが“周りの人々への配慮”です。お洒落が自己満になること無く、マナーを大切にしてお洒落を楽しめたら素敵ですね。
固定式
【固定式】
留め具が固定されているカフスボタン。
【使用方法】
袖口に通して装着。留め具の大きさと袖口の穴の大きさが合わず、カフスボタンが落ちてしまうことがあるので注意!
カフスボタンの歴史
カフスボタンの歴史
現在、私たちが一番に想い浮かべる「カフスボタン」の形になったのは、18世紀末といわれています。
その前の16世紀初頭には、シャツの袖口をとめる為に袖口の穴にリボンや紐を通していました。19世紀初めまで、このリボンや紐を使用していたようですが、一部のお洒落な紳士達は、個性を出すためにそれぞれ好みのデザインのボタンに鎖を付けて袖口を留めていたそうです。これがカフスボタンの起源とも言われています。
そしてその頃、フォーマルなシャツにはパリっとした印象にするために糊を使用するようになりました。糊を使用したシャツは、通常のシャツに比べ固くなります。固くなった袖口にカフスをしづらくなった為に、現在最もスタンダードなスウィブル式のカフスや、2つのパーツを連結させるタイプのカフスボタンなどが作られました。
19世紀には一般市民にも出回るようになり、個性を出せるアイテムとして多くの男性に使われるようになりました。
まとめ
- カフスボタンとは
ボタンのかわりに袖口を留めるアクセサリー(飾り、小物)のこと。 - 日本と海外の呼び方の違い
日本:「カフスボタン」「カフス」
海外:「カフリンクス」 - シャツの袖口
シングルカフス
ツーボタンカフス
コンバーチブルカフス
ダブルカフス - カフスボタンの種類と付け方
⚪︎スウィブル式:T字の金具が回転するので袖口の穴に通す時は金具をまっすぐに動かし、最後に金具を元に戻すことで袖口を固定。
⚪︎チェーン式:両端を袖口の端に通す。 ⚪︎スナップ式:スナップボタンで繋げて袖口を固定する。 ⚪︎ひも式:それぞれを袖口に通して装着。 ⚪︎固定式:袖口に通して装着。 - カフスボタンの歴史
現在のカフスボタンの形になったのは、18世紀末。
一部のお洒落な紳士達は、個性を出すためにそれぞれ好みのデザインのボタンに鎖を付けて袖口を留めていた。これがカフスボタンの起源とも言われている。
今回はあまり知る人の少なかった「カフスボタン」の種類や付け方、歴史についておはなししました。
ネクタイピン同様、スーツスタイルの格上げアイテムでもあるカフスボタン。スーツスタイルをもっと気軽にお洒落に楽しみましょう。